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6回目 |
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ママとパパの子ども時代に目を向けて 〜子育て支援のための両親調査 VOL.1 |
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かわいい孫娘へ
今年初めてのお便りですが、みんな元気にしているかしら?
今が一番寒い時期かしら。風邪をひかないように気を付けてくださいね。
今私はハワイにいます。日本から保育士さんや助産師さんを育てる大学の教授方が5人いらして研修を受けていらっしゃいます。この間からお話ししているアメリカの子育て支援サービスで、家庭訪問を始める前に行われる両親調査を日本でも実践したい、とおみえになりました。両親調査とは、家族が持っている強み、価値観、子どもに対する想い、今直面しているストレスを調べるものです。
この研修をしてくださるのは、ベッツイー・デュー女史といって、アメリカで初めて1975年、「健康な出発」プログラムをハワイ州に立ち上げた方です。ここはホノルル市やワイキキビーチのあるオアフ島なのですが、北側でツーリストの少ない静かなところです。荒い波の音を聞きながら、皆さん研修に励んでいますよ。日本にお帰りになってから、「今日は赤ちゃん事業」や「養育支援家庭訪問事業」を行う保健師さん・助産師さん・ボランティアの方々への研修を、日本語で出来るようにするのが目的なのです。
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ここであなたもどのような項目が両親調査に入っているのか気になったのではないかしら?項目は10に分かれていて、ヘンリー・ケンプ博士という小児科の先生が児童虐待や放置につながる10の危険要素を発表なさったのが母体となっています。でもこれらは「危険要素」だけでなく、ママやパパが身心健康なら、それは赤ちゃんを保護する「保護要素」としても考えられるということで、デュー女史たちがもともとの「ケンプ・ストレス・チェックリスト」から両親調査へと変化させていったものです。今回はまず、第一の項目を紹介するわね。
両親調査 第一項目 ママとパパの子ども時代、どう育てられ、誰から愛された?
まず、赤ちゃんの健全な発達にもっとも関係するのが、赤ちゃんのママとパパが、子ども時代にどのような子育てを経験したかです。あなたのママがあなたを育てていたのを、私は傍で見ていましたが、本当にいつもあなたを可愛い、可愛いとだっこして、あなたの目を見て話しかけたり、あなたが声を上げると同じように答えたりしていました。あなたのママは幸い母乳が豊富に出て、あなたはひもじい思いをしたことがないわね。
自らがこのようにラブとハグで育てられると、自分の子どもにも同じような愛着深い子育てが本当に自然に出来るのです。
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でももしあなたのママかパパがあなたをいつも批判して、あなたには「この人の処にいたら安全だ」という気持ちを与えてくれなかったらどうでしょう?それだけでなく、理由もなく叩かれたり、またはパパとママがいつも喧嘩していたりしたら?あるいは小さい時にパパとママが離婚して、あなたが施設に預けられたり、里親さんに委託されたりしたら?そして居場所も何度も変わって、自分を担当してくれる人になつく暇がなかったら?
「そんなことがなくて、あー良かった」と思うでしょう?こういう出来事が、成長期のトラウマとなり、「子どもの発達途上のトラウマ障害」といって、人と人間関係がとれなかったり、いつもうつうつとしていたり、反抗的で少年非行に走ったりなどする原因になるのです。
ですから、あなたはどのように育てられましたか?あなたが本当に「愛された」と思わせてくれた人は誰ですか?という質問が第一項目なのです。
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