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妊娠16週〜25週
成長と発達の状態ぐらんまアドバイス
成長と発達の状態

妊娠16〜25週 臓器分化特殊期 −複雑に、密に、配線される脳神経回路

  遺伝子の命令に従ってからだ全体に移動し、決められた移動先にたどり着いた細胞たちは、そこで分化し、血液、筋肉、心臓・肺臓・その他の内臓や、手足・指などをつくっていきます。男の子の精巣から出るアンドロゲンホルモンのシャワーは16週目がピークで、男の子の性器などがしっかりできてくるので、第二胎児期のなかごろにはエコーで生まれて来る子の性別が分かるようになって楽しみね。24週目ぐらいにはその分泌は少なくなります。
  人間で一番発達した大脳は6層構造になっていて、24週目には、大脳新皮質といわれる3ミリほどの層に移動した脳神経細胞が、一緒に刺激を受けて反応(発火と言います)している細胞たちと連結し、1兆以上の情報処理をする脳神経回路を作ります。この大脳新皮質はしわしわになって頭蓋骨のなかに入っていて、引き延ばすと新聞紙ほどの大きさになるのですって。でもこれほどの回路ができても、全部が機能しているわけではありません。何回も何回も使われる回路は強化されて情報処理回路として残りますが、使わない回路はどんどん消えていきます。これを脳の可塑性といって、新しい回路を作る場所を開けてくれるのですよ。

複雑に、密に、配線される脳神経回路
  ママのおなかにいる時に強化される回路は、ママの心臓の音と血流の音、そして声を聞く、耳のすぐ後ろにある聴覚野の回路です。お腹の外から話しかけても胎児には聞こえませんが、ママの声、特に口を結んでハミングする音はとてもよく聞こえるのですって。このころから、たくさん歌を歌ったり、ハミングしたり、簡単な本を繰り返し読んだりして、胎児の聴覚の回路を強めておくと、出産直後にママの声を聞いた時、赤ちゃんがとても安心します。トライしてくださいね。
 
ぐらんまアドバイス

安定した夫婦関係の大切さ

ママと胎児の肉体は「一体」です。だから胎児がママのお腹の中で正常に成長するには、まずママがバランスのとれた栄養をとることが大切ですね。これはお医者さまがきっと良い指導をしてくださるでしょう。でも、精神保健が普及しているアメリカと違い、日本のお医者さまはあまり夫婦仲のことを聞かないかもしれません。
ぐらんまが言いたいのは、ママの精神的な健康が赤ちゃんに大きな影響を及ぼすということです。DV(家庭内暴力)でお腹をけられて早産したり、不安感・恐怖感のある環境で生活すると、胎児の脳に緊張ホルモンが異常に分泌し、生まれてから不安や恐怖に敏感に反応するようになります。ママが不安になると胎児につながる血管が収縮して、赤ちゃんの脳や身体の発育を妨げます。(タバコを吸っても、同じ現象が起こるのですよ。それも、「タバコを吸おうかな」を思うだけで、血管がすうっと収縮するといいます)。ママと胎児の体は私達の想像以上に連動していますが、今、胎児期のママのホルモンバランスにより、赤ちゃんが将来成人してからの肥満・糖尿病・高血圧などの慢性病の原因が作られているとして、その因果関係を探る研究が行なわれています。もう少ししたら、もっと詳しい研究発表がなされると思います。そしたら、またお話ししますね。

家庭内の悩みや不安を身近に相談できる人がそばにいれば良いけれど、そうでなければ専門機関に必ず相談をしてみましょうね。放っておいて一人で悩まないように。あなただけでなく、赤ちゃんの将来にもかかわることですから。(はぐらぶサポートネットワークはこちらから⇒

 
 
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