はぐりぃ らぶりぃ

5歳
発達と成長の状態ぐらんまアドバイス
発達と成長の状態

幼児時期から就学期への過渡期

5歳のお誕生日のあなたの息子さんや娘さんを見て、「え?いつこんなことを言うようになったの?」とその成長にびっくりすることがあるでしょう。

お祝いに来てくれた友達に「これおいしいよ。こっちはどう?」などと気を配り、レストランに行ったら自分で食べたいものを選ぼうとし、4歳の中ごろから始めた「なぜ、何故?」という質問もふざけたものから急にまじめなものに変わってきましたね。

米国に住むあなたの甥っ子のマーシャルも5歳になりましたが、食事中、急に「死んだらみんなどこに行くの?」と質問するので、ぐらんまはびっくりしました。

でもこちらもまじめに「分からないのよ。だけどもし宗教を信じていたら、例えばキリスト教なら『天国に行く』というでしょう。仏教だったら『極楽に行くか、何か違った生き物になって、また帰ってくる』と信じているの」と答えると、マーシャルは「ふーん」と考え深く言って、後は黙って食事を続けていました。

理性的に考えている様子に、「ああ、前頭葉が育ってきたのだな。彼の頭の中では、大人の2倍もの脳神経回路が繋がって、翌年に学校に行って学び始める準備をしているのだなと」感動を覚えました。

落ち着きが出て感情を抑えられるように

2歳から3歳にかけて爆発的に発達していった脳神経回路は、4歳から5歳にかけて少し緩やかな発達になって、行動にも落ち着きが出ていやな感情を少し抑えることができるようになります。

  幼稚園でも年長さんとして年少さんの世話をしたり、友達とケンカをした時も先生から「二人で考えて仲直りしなさい」と言われれば、なんとか問題を解決しようと努力することができます。

お友達と遊ぶのが好きになる

この4歳までの幼少期と小学生になる就学期の過渡期には、ママも「もうベビーでなくなった」とほっとすると同時に、どこかさびしくも感じるかもしれませんね。子どもは、そんなあなたの気持に寄り添い、共感や同情といった高度な情緒の動きも見せてくれます。これは、あなたたちが愛着関係をしっかり結んだことで、「相手の身になって考えてみる」鏡脳神経(ミラー・ニューロン)がしっかり育ってきている証拠ですよ。

 
ぐらんまアドバイス

チャレンジを与え、励まし、ほめましょう

身体はまだ小さいかもしれませんが、小脳の発達によって体のバランスが良くなり、スケートやスキーなどを始めるのにすばらしい時期です。指先のコーディネーションも良くなって、小型で複雑なレゴブロックなどを組み立てることもできるようになります。

できるだけチャレンジを与えて、失敗したら励まして手を添え、一人でできるようになったら大いに褒め、息子さんや娘さんがあなたの誇りであることを伝えましょう。

口腔の筋肉も発達し、言葉をたくさんつなげて自分の要望や気持ちを話すことができますね。声を出して本を読んだり、歌をうたうように励ましてあげてください。

パパとの関わりでさらに自信を持てるように

4歳から5歳にかけて顕著になってくるのが、自分の性へのアイデンティティー(同一視)です。「僕は男の子だからお人形遊びはしない」「私は女の子で、大きくなったらパパと結婚するの」・・・こんなことを子ども同士で言っているのを耳にすることがあるでしょう。

この時期に大切なのが、子どもに関わってくれる優しくも強いお父さんです。

 

男の子にとってパパは大切な役割モデルです。パパも息子とキャッチボールやスキーを教える楽しみを味わう事でしょう。
女の子にとってはパパが最初の恋人。お休みの日のパパとのいろいろなおでかけは、行き先がママとのおでかけと変わらなくても何か安全で、特別なイベントのように感じるのです。

パパとの関わりでさらに自身を持てるように

お父さんたち!

忙しくても時間を取って、子どもに今日なにがあったか、どんなことをしたか聞いてあげてくださいね。子どもの話に耳を傾けてくれるお父さんの存在は、「お前は大切な子なのだよ」というメッセージとともに子どもに自信と自己尊重を埋め込むのです。「それはママがするから」などと言わないでください。いつも子どもたちと接しているママよりも、パパはもっと強いインパクトを子どもに与えることができるのですよ。

パパやママとの外出が知性を刺激する時期

5歳児に必要なのは、動物園や博物館などで知性を刺激されることです。テレビは知性の刺激になりません。受身でボーっと見ていると、前頭葉を発達させるベータ波という脳波が出てきません。

  パパやママとの外出が知性を刺激する時期

週末などはできるだけ外に出て、地域の資源を使って子どもの興味を刺激して、「一緒に考える」「一緒に探求する」「一緒に楽しむ」時間を作ってください。この時期に保護者と子どもと費やした時間が子どもの将来を決めると言っても、言い過ぎではありません。

パパやママと嬉々として外出していた子どもたちも、小学校高学年になると友達と遊びに出かける方を選ぶようになるでしょうから、親にとっても、今が子どもを「楽しむ」絶好のチャンスなんですよ。

 
 
3〜4歳